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ダイエットにおける筋力トレーニングの重要性


 

上の写真は、以前私がダイエットを担当した方の内臓脂肪面積のレントゲン写真の実物です。ちょうど、おへその辺りを切って、下の方から覗いている写真になります。黄緑色の部分は内臓脂肪、間の黒い部分は腸や大動脈、下の方が脊椎の骨になります。この方の場合は、内臓脂肪が半年で144㎠から73㎠に減っていることがわかります(本人の同意を得て掲載しております)。この方の場合、半年で9.4kgの減量に成功し、糖尿病の薬を飲む必要が無くなり、悪玉コレステロール(LDL-C)が200以上の値から70台の正常値まで減りました。そして、7年経った今でも普通の食事、適度な運動で体重を維持され、とても健康的な生活を送られております。




 久しぶりのブログ。梅雨に入り毎日ジメジメして嫌な季節。発汗能力も低下してだるい方もいらっしゃると思います。

 本日は、ダイエットにおける筋力トレーニングの重要性についてお話します。ダイエットの基本的な考え方は、摂取カロリー ー 消費カロリー=プラスになれば体重は増加、マイナスであれば体重は減少する簡単な原理原則に基づきます。つまり、ダイエットをするには、摂取カロリーを制限する、もしくは消費カロリーを増加させる、両方を行う、などの手段が考えられます。ダイエットを行う方の多くは摂取カロリーを制限して、たとえば野菜やささみのみの食事や以前はバナナダイエットなどが流行り、医学会では糖質制限が一時議論されました。どういった方法であれ、ダイエットにおいては食事療法が9割、運動療法が1割の役割を担うと私個人は考えているため、皆様が行っている摂取カロリー制限は必須です。茶碗1杯のご飯のカロリーを運動で消費するには30分のランニングが必要です。1kgの脂肪を減らすためにはフルマラソンを2回走らないと消費しない計算となります。よって、運動のみでダイエットをすることはほぼ不可能です。

 では、運動療法の1割の目的は何か。。。それは、全身の筋肉量を維持もしくは減少を2~3割以内に収めることであります。前述して消費カロリーは、大きく基礎代謝と運動代謝の2つに分けられます。運動代謝は文字通り、ウォーキングやジョギング、その他トレーニングの他、お仕事や家事などの身体活動で消費するエネルギーを指します。基礎代謝は何もしなくても消費するエネルギーであり、1日中寝ていても男性は1,200~1,500Kcal、女性は1,000~1,300Kcalを消費します。これは脳や心臓、呼吸活動、内臓機能などによるエネルギー消費です。そして、この基礎代謝の中に筋肉量に比例する消費カロリーが存在します。脳や内臓などのカロリーは病気など炎症が起きている場合を除き消費カロリーは変化しません。しかし、筋肉は全身の筋肉量に比例して勝手に体が燃えてカロリーを消費してくれます。そして、ダイエットにおいて重要なことは食事制限のみで体重を落とすと筋肉量が大きく減ってしまいます。私は、体組成計という全身の水分や筋肉量、脂肪量などを測定する装置で多くの方々のダイエットをサポートしてきました。今までの私の経験上、食事制限のみダイエットでは、体重減少の50~60%の筋肉量が減ります(特に脚の筋肉量)。脂肪は30~40%にとどまり、あとは体水分量の誤差が体重変化として現れます。食事制限のみで体重を落としすぎると、ごっそり筋肉量が減ってしまうわけです。そしてこの結果として食事制限を止めてしまったら、体重は減ったかもしれませんが、体重に占める筋肉量が低下し、何もしなくても消費してくれる基礎代謝が落ちてしまうのです。実際に食事制限のみでダイエットを何回もされた方はリバウンドした後も体重に占める筋肉量が非常に低いため、とても痩せにくい体質になり、筋肉量も通常の方と比較して中々増えない傾向にあります。機会があれば、一度、体組成計での測定をお勧めしますが体重に占める全身の筋肉量の標準は男性で50~65%、女性では40~60%です(私の経験上の数値です)。

 長い説明となりましたが、結果的にダイエットにおいて食事療法と運動療法、特に筋力維持トレーニング(筋肉量を増やさなくてもいいです)は絶対にセットで行うことが必要です。また、当店では40~60代の働く女性を応援している整体院であるので追加しますが、この年代の女性は骨密度が年々低下していきます。ちょっと太ったかな~と感じている方は早めに適正体重へのダイエットを行うことを強くお勧めします。それはなぜか……、両膝に負担がかかり、半月板という軟骨が減り、大腿骨下部と脛骨上部が接触を繰り返し、歩行時の痛みやO脚などの脚全体の変形を起こします。軟骨である半月板は疼痛神経がないため減っても痛みを感じません。半月板が擦り減って骨同士が衝突してから膝の痛みが出現します。よって、膝の痛みが出現してからの変形と止まりませんし、軟骨は医学会ではもと通りにならない、という結論がでています(今後、再生医療が進めば別ですが)。

 まだ、糖質制限の問題や筋力トレーニングの強度や頻度、種類、食事制限の正しいやり方など話したいことは山ほどありますが、今日はここまで。


*お話を聞きたい方は当店までご相談ください。

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